アラビア語キプロス方言

アラビア語キプロス方言(アラビアごキプロスほうげん、: Cypriot Arabic)は、アラビア語の口語(アーンミーヤ)のひとつでキプロスの消滅の危機に瀕する言語である。キプロス・マロン派アラビア語: Cypriot Maronite Arabic)とも呼ばれる。キプロスのマロン派キリスト教徒によって話されている。かつては主にコルマキティス英語版に話者が存在したが、キプロス紛争により1974年トルコ軍のキプロス侵攻英語版を受け、話者の大半が南に移動したり、分散して[1]、この言語の衰退を招いた[2]。伝統的にギリシャ語のキプロス方言との併用使用であったが2000年を前にして残っていたアラビア語キプロス方言話者は30歳を超えていた[3]。2011年時点でキプロス共和国が実効支配している南の領域において3656人のマロン派キリスト教徒がおり、900人くらいがアラビア語キプロス方言をある程度話せるが[4]、第一言語とするものはいないという調査結果が出ている[5]

アラビア語キプロス方言
Sanna
話される国 キプロスの旗 キプロス
北キプロス・トルコ共和国の旗 北キプロス
地域 キプロス
話者数 不明
言語系統
表記体系 ギリシャ文字
ラテン文字
アラビア文字
少数言語として
承認
キプロスの旗 キプロス
言語コード
ISO 639-1 ar
ISO 639-2 ara
ISO 639-3 acy
消滅危険度評価
Severely endangered (Moseley 2010)
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アラビア語の口語(アーンミーヤ)の方言地図
コルマキティスの位置(キプロス内)
コルマキティス
コルマキティス
キプロスにおけるかつてのアラビア語キプロス方言話者の中心地コルマキティス英語版の位置

脚注 編集

  1. ^ Versteegh (2001), p. 212.
  2. ^ Hadjioannou, Tsiplakou & Kappler (2011), p. 507.
  3. ^ Cypriot Maronite Arabic at Ethnologue (13th ed., 1996)
  4. ^ Council of Europe (2011), p. 7.
  5. ^ Council of Europe (2014), p. 4.

参考文献 編集

外部リンク 編集