レコード
この項目では、音響情報の記録メディアについて説明しています。その他の用法については「​レコード (曖昧さ回避)​」をご覧ください。
「​レコード盤​」はこの項目へ​転送​されています。道路に施された通称「レコード盤」については「​グルービング工法​」をご覧ください。
レコード(record, vinyl record, 英語版では​Phonograph record​)は、​音声​記録を意味し、主に​樹脂​などでできた円盤(最初期には円筒状の蝋管レコードを含む)に​音楽​や音声などの「​振動​[1]​」を刻み込み記録した​メディア​の一種を示すことが多い。
シングルレコード盤(ドーナツ盤ともいわれる)
記録された音を音として聴ける状態にすることを「再生」という。まず、1.記録された「音の振動の振幅」を取り出すことで「音」が復元できる。しかし、狭い場所にコンパクトに記録された振動の変化量はわずかの変化量なので、2.人間にあった音量まで振幅量を大きくする「増幅」をおこなうことが初期の段階から必要であった。
後者の方法の歴史的発展段階で区分し、「針で読み取った振幅の情報」を、機械的に増幅する​蓄音機​の時代、と、電気信号に変えて増幅する​レコードプレーヤー​の時代に大まかに分類することができる。
呼称
語源​は「​記録​」という意味の英語"record"である。「記録」の意味と混同されないためや、​コンパクトディスク​などデジタルメディアと区別するため「​アナログレコード​[2]​」「​アナログディスク​(AD)」とも呼ばれる。
このほかにも後述する規格(​SP​、​LP​、​EP​)、回転数(​78回転​、​45回転​、​33回転​、​16回転​)、盤のサイズ(​7​インチ​、10インチ、12インチ​)などで呼ばれることもある。1950年代以降は​塩化ビニール​が主な材料となったため、​シェラック​、​バイナル​(​ヴァイナル​、​ビニール​の英語的発音)と材料で呼ぶこともあるが​[3]​[4]​、​ボイジャーに搭載されたレコード​(​銅​製)のように、ビニール製以外のレコードも存在する。
音を記録した円盤であるため日本では「​音盤​」と呼ばれることもある​[5]​
レコードは音楽用記録メディアの代名詞でもあり、アナログレコードを取り扱っていない販売店でも「レコード店」と呼ぶことがある​[6]​
歴史
世界初のレコード(音声記録)システムは、​1857年​、​フランス​の​レオン・スコット​が​発明​した「​フォノトグラフ​」である。スコットは、振動板に​豚​の毛をつけ煤を塗り、音声を紙の上に記録させた。再生装置がなかったため、フォノトグラフは実用にはつながらなかったが、​1876年​、​グレアム・ベル​が​電話機​を発明したことにより再生の目処がつき、複数の研究者が再生可能なレコードの発明に取り掛かった。
初期のレコード
世界で初めて実際に稼動した、再生可能なレコードは、​エジソン​1877年​12月6日​(のちの「​音の日​」)に発明した「フォノグラフ」である。直径8cmの、​錫​箔を貼った​真鍮​の​円筒​に針で​音溝​を記録するという、基本原理は後のレコードと同じものである。フォノグラフは、日本では蘇言機、蓄音機と訳された。ただしこの当時はまだ、音楽用途はほとんど想定されておらず、エジソンも盲人を補助するための機器として考案している。
これに対し 1887年​には、​エミール・ベルリナー​が「グラモフォン」を発明した。最大の特徴は水平なターンテーブルに載せて再生する円盤式であることで、発端はエジソンの円筒式レコード特許の回避のためだったが、結果として、円筒式より収納しやすく、原盤を用いた複製も容易になった。中央の部分に​レーベル​を貼付できることも、円筒式にない特長だった。CDやDVDやBDにつながる円盤型メディアの歴史は、このとき始まったと言える。さらにベルリナーは、記録面に対し針が振動する向きを、従来の垂直から水平に変更した。これにより音溝の深さが一定になり、​音質​が向上した。
エジソンもこれに対抗し、円筒の素材を蝋でコーティングした​蝋管​に変更し音質を向上させた。蝋が固まるときに収縮することを利用した、​鋳造​による複製方法も発明したが、量産性は円盤式には及ばなかった。
当初、​アメリカ​ではエジソンが、​ヨーロッパ​ではベルリナーが市場を支配した。円盤式は円周から中心に向かって半径が小さくなっていくので、音の情報は円周近くでは長い弧にわたってゆったりと記録されるが、中心近くでは短い弧の中にぎっしりと記録されることになり、音の質が円周近くと中心近くで変化する欠点を持ったものの、円盤式は同一音源の大量複製生産に適していたうえ、両面レコードの発明などもあり、最終的にベルリナーの円盤式レコードが市場を制した。なお、円筒式の記録媒体は音楽レコードとしては姿を消したが​テープレコーダー​の実用化まで簡易録音機、再生機としては使われ続け、後に、初期のコンピュータの​補助記憶装置​(​磁気ドラム​。ハードディスクドライブの先祖に当たる)に使われたことがある。
円盤式レコードの発達
初期の円盤式レコードは回転数が製品により多少異なったが(更に再生する側の蓄音機も初期は​ぜんまい​駆動が大勢を占めていたため、ターンテーブル回転速度の均質化が容易でなかった)、定速回転できる電気式蓄音機の発明により、後に​SPレコード​(SPは、Standard PlayingまたはStandard Playの略)と呼ばれる78回転盤(毎分78回転)が​デファクトスタンダード​となった。
また、初期の円盤式レコードは、​ゴム​や​エボナイト​などが原料といわれているが、やがて​カーボン​や​酸化アルミニウム​、​硫酸バリウム​などの粉末を​シェラック​(​カイガラムシ​の分泌する天然樹脂)で固めた混合物​[7]​がレコードの主原料となり、シェラック盤と呼ばれた。しかしこの混合物はもろい材質で、そのためSPレコードは摩耗しやすく割れやすかった。落とすと​瓦​のように割れやすいことから、俗に「瓦盤」と呼ばれたほどである​[8]​
併用する再生装置のサウンドボックスの重量も相当あり、レコードを摩滅より守るため針の交換に重点が置かれ、レコード一面再生のたびに鋼鉄針を交換する必要があった。音量はサウンドボックスのサイズ、および針のサイズで調節され、大音量確保には盤の摩耗が避けられなかった。レコード盤の磨滅防止と針の経済性を配慮し、鉄針以外の材質を針に使用する実用例も生じた。​柱サボテン​のトゲを加工した「ソーン針」(thorn needle) が欧米などで流通し、日本では材質の軟らかい​竹​を使った「竹針」が広く用いられた(この種の植物性針は、いずれも蓄音機メーカーが供給していた)。植物性の針は絶対的な音量が鋼鉄針に劣るが、刃物で先端を削って尖らせることである程度再利用でき、レコード盤も傷めにくく、繊細な音質が珍重されもした。
これらの蓄音機の問題は、1920年代以降、電気式ピックアップと増幅機構を備えた電気式蓄音機の実用化である程度改善されたものの、第二次世界大戦後におけるピックアップ部分の大幅進歩までは引き続き蓄音機のハンデキャップだった。
また、収録時間が直径10インチ (25cm) で3分、12インチ (30cm) で5分と、サイズの割には短かったために、作品の規模の大きい​クラシック音楽​などでは、1曲でも多くの枚数が必要となり、レコード再生の途中で幾度となくレコードを取り替えねばならなかった。
特に​オペラ​などの全曲集では、数十枚組にもなるものまであり、大きな組み物はほとんどの場合、文字通りのハードカバーで分厚い写真​アルバム​状ケースに収納され販売していた。今でも3曲以上収録されたディスクやデジタル媒体のことを「アルバム」と呼ぶことがあるのはこれに由来している(普通は1枚の表裏で2曲まで)。また、SPレコードはすべての盤が​モノラル​であった。
また、ポピュラー曲に関しては、面ごとに違う演奏家によるレコードを複数枚集めたアルバムが作られる場合もあり、これを乗合馬車(ラテン語で​omnibus​)に見立てて、「​オムニバス​」と呼ぶようになった。現在「​コンピレーション・アルバム​」と言われるものがかつては「オムニバス・アルバム」と言われたのはこれが由来である。
長時間再生策として、放送録音用としては通常より径の大きなディスクが用いられることもあったが、これは大きすぎて扱いにくく、業務用としての使用に留まった。また溝を細く詰めることや回転数を落とすことで録音時間を伸ばす試みもあったが、シェラックの荒い粒子状素材のレコード盤材質でそのような特殊措置を採ると、再生による針の摩滅劣化や音溝破損が起きやすいために実用的ではなかった。高忠実度再生には荒い粒子の集合体であるSPレコードは不向きで、長時間の高忠実度記録再生は材質に塩化ビニールを用いるLPレコードが実用化されるまで待たなければならなかった。
第二次世界大戦​時の日本において​金属供出​による代用陶器にレコード針も含まれており、陶磁器製のレコード針も流通した​[​要出典​]​
ビニール盤(バイナル)の出現
その後の化学技術の進歩により、​ポリ塩化ビニール​を用いることによって細密な記録が可能となり、従来の鉄針からダイヤモンドやサファイアの宝石製の(いわゆる)永久針を使用すると共に、カートリッジの軽量化などの進歩により長時間再生・音質向上が実現された。ポリ塩化ビニールで作られたディスクはシェラックなどに比べ弾性があり、割れにくく丈夫で、しかも薄く軽くなり、格段に扱いやすくなった。
これらがLPレコードやEPレコードで、​第二次世界大戦​後の​1940年代​後半に実用化、急速に普及し、​1950年代​後半までに市場の主流となった。これらを総称して、ビニール盤、バイナルなどと呼ぶ。
LPレコードの発売
ハンガリー​からアメリカ合衆国に帰化した技術者ピーター・ゴールドマーク (Peter Goldmark 1906-1977) を中心とするCBS研究所のチームが1941年から開発に着手、第二次大戦中の中断を経て1947年に実用化に成功。市販レコードは1948年6月21日に​コロムビア社​から最初に発売された。直径12インチ (30cm) で収録時間30分。それ以前のレコード同等のサイズで格段に長時間再生できるので、LP (long play) と呼ばれ、在来レコードより音溝(​グルーヴ​)が細いことから、マイクログルーヴ (microgroove) とも呼ばれた。また、回転数から33回転盤とも呼ばれる(実際には3分100回転、1分33 1/3回転)。これ以降、従来のシェラック製78回転盤は(主に日本で)SP (standard play) と呼ばれるようになった。
シングル・レコードの発売
RCAビクター社​が1949年に発売した。直径17cmで収録時間は溝の加工によって違うが、5分から8分程度。回転数から「45回転盤」とも呼ばれる。ジュークボックスの​オートチェンジャー​機能で1曲ずつ連続演奏する用途が想定された。オートチェンジャー対応を容易とするために保持部となる中心穴の径が大きく、​ドーナツ​を想起させるため、「ドーナツ盤」とも呼ばれる。日本ではシングル盤とも呼ばれた。当時アメリカではRCAビクター製の45回転専用プレーヤーが流通した。のち、同サイズで33回転のものも登場。こちらは中心部の穴が通常サイズだったため、ドーナツ盤とは呼ばれない。
LPとシングル盤の共存
SP盤と比較した場合、LP盤はディスクをかけ替える中断なしに長時間再生が可能でクラシック音楽の全曲収録や短い曲の多数収録が可能、シングル盤はSP盤並の収録力(片面あたりポピュラー音楽1曲程度)のままでディスク小型化・オートチェンジャー適合化を実現している。
LPとシングル盤は初期の一時こそ競合関係にあったが、上記の性格の相違から市場での棲み分けが容易で、基礎技術自体はほとんど同一のためレコード針も共用できたことから、ほどなく双方の陣営が相手方の規格も発売し、双方がスタンダードとなるという形で決着がついた。この際、ビクターで多くのクラシック音楽レコードを録音していた当時の世界的著名指揮者の​アルトゥーロ・トスカニーニ​が、曲を分割せずにすむLPを強く推したことが影響したといわれる。音響機器メーカーからは33回転と45回転(と78回転)の切り替え可能なターンテーブルも発売され、バイナル盤への規格移行が促された。
LPレコードの実用化では、第二次世界大戦中にドイツで実用化され、戦後のLPレコード開発時期と同じくして民生用に用いられ始めた​テープレコーダー​の普及が一役買った。テープレコーダーは長時間録音を容易としたうえ、それ以前の録音用レコード盤に比べても高音質での録音が可能であり、マスター音源としての総合性能が優秀であったためである。特に長時間の曲が多いクラシック音楽などでミスなく長時間の演奏を行うことは難しく、リテイクと編集を可能にするテープレコーダーが役立てられた。
逆に、LPレコードとテープレコーダーがSPレコード時代の1曲5分未満という制約を取り払い、時に1曲10分を超えるような長時間即興演奏を連続収録したアルバム形式の商業レコード発売を可能としたことで、結果的に音楽ジャンル自体の発展をも促した​モダン・ジャズ​のような事例もある(1954年2月に録音され、同年発売された​アート・ブレイキー​の『​バードランドの夜 Vol.1​』は、長時間の即興演奏をLP盤に収録し、1950年代中期以降の新世代モダン・ジャズである​ハード・バップ​の先駆となった。これにはテープレコーダーの小型化に伴うライブ録音の容易化も大いに寄与した)。
レコード原盤を切り込む装置をカッティングマシンまたはカッティングレースと呼ぶが、溝を切る際マスターテープの再生ヘッドの前にモニタヘッドを取り付けることにより、音量に合わせて予めカッターの送り速度を調整すること(可変ピッチカッティング、variable groove)が可能になり、後年はコンピュータ化されて更に細かいカッターヘッド送りが可能になり、ダイナミックレンジ(録音出来る音の大小の差)の確保と録音時間を両立できるようになった。
メディア媒体としての衰退・転化
45回転盤やLPレコードは、音質や収録時間では大きな進歩を遂げたものの、通常レコード針の機械的な接触によって再生される基本原理はSPレコードと変わらなかった。この方式は盤面上の埃やキズ、周りの振動に影響されやすく、メディア個体の再生回数が多くなると、音溝の磨耗により高域が減衰していく問題があった。また45-45方式のチャネルセパレーション(左右の音の分離)にも限界があった。
1980年代に入ってからは、扱いやすく消耗しにくい​コンパクトディスク (CD) の開発・普及により、一般向け市場ではメディア、ソフト、ハードとも著しく衰退したが、在来システムやオリジナル盤への愛着からアナログレコードを好む層も一定数存在した。
アーティストがCDシングルと並行して、アナログレコード盤を出すこともあった。
一方では1970年代以降、磨耗したレコードを通常の再生とは違った形でターンテーブルに載せて手動で回転させるという表現技法が現れ、そこから発達する形で​クラブ​の DJ(ディスクジョッキー )の演奏にも利用されるようになった。
2000年代に入るとCDを利用してDJプレイができるような機器が普及したが、アナログレコードはその直感的な操作性とレンジの広い音質、特有のスクラッチノイズ、そしてアナログレコードという形式そのものへの愛着などから根強い人気があり、DJプレイ用に発売されるシングルの主流を占めていた(12インチシングル)。これはアナログレコード再生用ターンテーブル及びカートリッジへの一定の需要を生み出していた。
上記のように主流のメディアでは無くなったが、細々と生産が続けられていた。
レコードの復活
2000年代後半に入ると音楽はデジタル配信(​ストリーミング​)が主流となり、CDの売り上げは落ち始めた。一方アメリカのインディーズミュージシャンたちがアナログレコードで新譜をリリースするなどの動きが広がり、アメリカのレコードの売り上げは2005年の100万枚で底を打ち、2013年には610万枚にまで増えた。また、若者の間にレコードが格好良いというイメージが広がった結果、世界のアナログレコードの売り上げは2006年の3400万ドルで底を打ち、2013年には2億1800万ドルにまで跳ね上がった​[9]​
日本でも、1989年にアナログレコードの生産から撤退したソニーが2017年に再参入するなど(生産はソニーグループのプレス部門である​ソニーDADCジャパン​(現:​ソニー・ミュージックソリューションズ​)が担当)、2010年代に入ってもはやインディーズのレベルではなく大手が参入する商業的なレベルまで市場が拡大している。2021年9月には、​タワーレコード​がアナログレコードの専門店を新規に出店している​[2]​
ソニー・ミュージックエンタテインメント​は、2018年3月21日、29年ぶりに自社生産したレコードを販売すると発表した​[10]​。2017年の日本国内におけるアナログレコードの生産枚数は106万枚、販売金額は19億円となり、2001年以来16年ぶりとなる100万枚超えを果たした​[11]​。2020年には、生産額が2010年との比較で12倍となる21億1700万円となった​[2]​。国内での生産力が限られている中で需要が増大したことで、生産が追いつかない状況となっている​[2]​
アメリカでは1986年以来、CDの売り上げがレコードを上回る状態が続いていたが、2020年上半期のアメリカにおけるレコードの売り上げが2億3210万ドル(約246億円)だったのに対し、CDの売り上げは1億2990万ドル(約137億円)となり、30年以上ぶりにレコードの売り上げがCDを上回った​[12]​。なお同時期のストリーミングの売り上げは48億ドル(約5094億円)であった。
保存状態の良い中古レコードの取引も活発であり、特に日本で保管されていたものは全体的に質が高いことから、中古買い取りに参入する企業も現れている​[2]​
レコードの生産
レコードは原材料の​ビニライト​板を音溝が刻まれた金型(スタンパ)の間に入れ、熱と圧力を加えてプレスすることで作られる。プレス装置と型さえ数をそろえれば量産が容易である。このプレス型はスタンパと呼ばれ、オリジナルの原版(原盤)から以下の工程を経て複製されたものである​[13]​
  1. 音を、​アルミニウム​板に​ラッカー​コーティングした「​ダブ・プレート​」にダイヤモンド針やサファイア針のカッティングマシンで刻み付け、原盤「ラッカー」(lacquer) を作る。
  2. 「ラッカー」そのままでは耐久性に乏しいので、表面に​銀鏡反応​によって​めっき​を施しその上に更に​電解ニッケルめっき​を、厚く施した上で剥離する。こうして出来た凸型の金属盤が「メタルマスタ」(metal master) で、これが保存用のマスターディスクになる。
  3. 「メタルマスタ」に厚い銅メッキを施し、剥がすと凹型の「マザー」(mother) ができる。これは生産用のマスターディスクになる。
  4. 「マザー」にニッケルや​クロム​で厚いメッキを施し剥がし、凸型の「スタンパ」(stamper) を作る。
  5. 「スタンパ」を用いて上記のプレスを行うことでレコード(凹型の溝)が完成する。スタンパは消耗品で、使い潰したら「マザー」からまた新しいスタンパを作る。ここで4.の工程が行なわれる。
  6. プレスしたそのままではビニライトがはみ出しており円形ではないので周囲を裁断、整形する。
このメタルマスタ作成が音質の要になるという事で、レコード全盛期にはさまざまな試みが行われた。ライブ演奏をそのままダブプレートに刻んで出来たラッカーから直接プレスする「​ダイレクトカッティング​」(ラッカーの溝はすぐに潰れるので出来るレコードは完全な限定版になる)、高音域をイコライザーで強調して周波数特性を伸ばした盤、通常より重たいディスクを使用した盤、33 1/3の半分のスピードでカッティングした盤がある(ハーフスピードカッティング)。
テルデック​社が1982年に開発したダイレクト・メタル・マスタリング (Direct Metal Mastering, DMM) もそうした音質向上技術のひとつ。超音波を当てながらカッティングを施した銅円盤をそのままマザーとして用いる方式で、ノイズ低減や収録時間10%増加などのメリットがある。ただし収録内容によってはダイナミックレンジが狭くなる物もあった。このDMMはCDの急速な普及に押され、登場から数年のみ使用されたが、2000年代以降は海外製復刻盤や新譜でも若干使用される例がある。
2012年末、​ユニバーサルミュージック​が、染料を全く含まない透明なヴァージンビニライトを使用し、また「マザー」・「スタンパ」の2工程で起き得る“劣化”を可能な限り消すためこれを省いて「メタルマスタ」から直接プレスを行なう「100% PureLP」を新しく発売開始した​[14]​
レコードの諸形態
レコード盤の形状
直径や回転数をもとに​SP盤 (standard play, 78rpm)、LP盤 (long play, 33rpm)、7インチシングル盤 (45rpm)、EP (extended play, 45rpm)、12インチシングル盤などを区別する。
SP盤
SPレコード盤とポータブル蓄音機
LP盤
LPレコード盤 (25cm)
7インチシングル盤
シングルレコード盤(センター付)
この盤には正式な名称が特に付けられていないため、このページでは便宜上「シングル盤」と表記する。
EP盤
この盤は物理的には「7インチシングル盤」と全く同じであり、違いは収録される曲数である。
コンパクト盤
コンパクト盤
12インチシングル盤
溝の形状
記録されるトラック数と様式をもとにモノラル盤、バイノーラル盤、45-45方式ステレオ盤、VL方式ステレオ盤、​4チャンネルステレオ​盤(別名、クワドラフォニック盤)、などを区別する。
モノラル盤
音の大小を盤と水平方向の振動として記録する水平振幅記録、または垂直方向の振動として記録する垂直振幅記録。
バイノーラル盤
モノラルLPレコードの外周・内周に半分ずつ左右別々のチャンネルの音溝を刻み、2本の枝分かれしたピックアップで再生することによりステレオ効果を得られるというもの。しかし、再生時間が短い、レコード特有の内周歪みによって左右で音質が変化しやすい、針の置き位置を定めにくいなどのデメリットも多く、下記のステレオ盤が普及する前に廃れた。​1952年​、米クック社が開発。
45-45方式ステレオ盤
90度で交わるV型の溝のそれぞれの壁面に左右のチャンネルの振動を記録する直交振幅記録。原理は 1931年​、英​コロムビア​社の技術者アラン・ブラムレイン (Alan Dower Blumlein 1903-1942) が開発。
左右信号の和が水平振動になる点において、一般的なモノラル盤との親和性を確保したため、ステレオ盤の主力となった。45-45方式は1950年代半ばに米ウエスタン・エレクトリック(ウエストレック)社が規格・実用化したものであるが、原理の考案から実用化までに時間がかかったのは、1930年代当時のレコードの主流材料だったシェラックでは高音質再生が不可能なことが大きな原因の1つだったという(このためブラムレインによるステレオ録音の試験では、トラック分割が容易な映画用サウンドトラックでの試行が先行していた)。
ちなみに、世界初の市販のステレオ盤は、​1958年​1月に米オーディオ・フィディリティー社から、日本初のそれは同年​8月1日​に​日本ビクター​から発売されている(詳細については、「​日本ビクター#略歴​」の項目を参照のこと)。
V-L方式ステレオ盤
左右の信号を垂直 (vertical) と水平 (level) の振動として記録する直交振幅記録。これも​1931年​、英​コロムビア​社の技術者ブラムレインが前記の45-45方式とほぼ同時に開発した。
45-45方式と比べモノラルの主流を占める水平記録方式との互換性で劣ったのと、​1957年​末 - 1958年​始めに米欧の各国で45-45方式がステレオレコードの標準規格に決定した為によるそれとの並存によるユーザーの不利益を避けるため、短期間で作られなくなった。​1956年​、英​デッカ​社と​西ドイツ​の​テルデック​社により実用化試作機が作られ、その本格的な試作システムが米で翌年に公開されたという記録がある(詳細は「​ffss​」の項目を参照のこと)。
4チャンネルステレオ盤
4チャンネルステレオ​盤(別名、クワドラフォニック盤)には、互換性のない2方式が広く知られる。
CD-4盤
日本ビクター​の開発したディスクリート4チャンネル方式、原理的には4つのチャンネルの信号を互いに完全に近い状態で分離させた記録再生が可能である。この方式では左右ごとの前後信号の和にあたる可聴帯域成分と、前後チャンネルの信号の差分を非常に高い搬送周波数 (30kHz) でFM変調した信号、すなわち可聴帯域を超える成分、とを重畳して2チャンネルの溝に刻むため、通常のステレオレコードよりもはるかに細かい音溝の凹凸がある。再生に対応する機器がある場合には専用の(シバタ針など、通常のステレオ再生用よりもはるかに小さい曲率半径をもつ)4チャンネル針を用いる。プレイヤー内部、フォノイコライザー、デモジュレーターまでの配線は高い周波数に対応する必要がある。 CD-4盤は通常のモノラル、ステレオの再生装置でも再生出来ると販売されていたが、ソフトの破損や高い周波数によるノイズなどの問題がある。
SQマトリクス
ソニー​の開発したマトリクス4チャンネル方式、電気的にエンコードされた信号は可聴帯域を超えることなく2チャンネルの溝に刻まれるため溝そのもの細かさは従来のステレオレコードと特に変わりはなく、取り扱いについては2チャンネル用の再生針や装置で再生しても損傷のリスクがないなど前述のCD-4盤よりも再生装置の機械部分、電子回路の必要性能が2チャンネル同等で安く済む反面、4つのチャンネル相互とりわけ前後間の分離についてはCD-4盤と比べて著しく不利である。 SQマトリクス盤は通常のモノラル、ステレオの再生装置でも問題無く再生出来る。また、デジタル化された音源であっても、SQマトリクス対応の再生機器に入力すれば4チャンネルで再生出来る。また、コンピュータのソフトウェアでも4チャンネル分離が可能である。
HD Vinyl
2018年にReBeat社(オーストリア)が有意な信号を100kHzまで収録出来る"HD Vynil"規格を発表。2019年夏以降、この規格を採用したレコードが販売される予定である。 レーザーで彫像・成形したセラミック製スタンパーを用い、20kHz以上の信号をピックアップ可能となる。条件は極めて限られ、音溝に対し同一形状の針先を用いた場合にのみ可能となる​[17]​
A面/B面
詳細は「A面/B面」を参照
レコードの両面は、A面/B面と呼ばれる。シングル盤ではそれぞれ1曲が収められる。アルバム盤でも、A面とB面で傾向を変えることがある。
録音盤
詳細は「アセテート盤」を参照
録音用媒体として流通した溝の切られていないレコード。原料によって「セルロース盤」「アルマイト盤」などとも。上記各種レコードの規格に準拠した、柔らかい樹脂等をコーティングした金属板。のちの音楽業界などで「​ダブ・プレート​」と呼ばれるものとほぼ同様のものである。1930年代から1950年代にかけて最も多く流通し、業務、または私的な録音のために用いられた。音楽業界・民生向けのほか、​ラジオ放送局​で番組​収録​の媒体として広く用いられた。
ソノシート
ソノシート
ソノシート​は​朝日ソノラマ​の登録商標で、フォノシート、シートレコードなどが正式名称である(英語では flexi disc​)。薄く曲げられるビニール材質のレコード。一般的には17cm盤が多く、音質は良くないが製造コストが安いため、通常盤が高価だった1960年代頃に重宝され、朝日ソノラマ本体のソノシートページ上に置く自走式による専用のプレイヤーも発売された。
1970年代以降は、単独で販売するより​雑誌​の付録として綴じ込んで販売されることが多かった。海外では音楽雑誌などに有名アーティストの限定録音が付録し、後に高価で取り引きされる事もあった。コンピュータープログラムを録音したものもあった。
薄いため折り目が付きやすく、盤面が歪んで針飛びの原因になりやすかった。B面の無いものも多かった。
発明は、フランスの​アシェット​社によるものだが、商業ベースにのせるため、日本で朝日新聞と凸版印刷がタイアップさせ、音の出る雑誌というかたちで出たものが最初である。
製作は、前述の通りで、輪転印刷機で多量にシート状の塩化ビニールを溶かしたモール状のものを紙のようにロールにされたものに、印刷とスタンパーを兼ね備えたものでプレスされていく​[18]​。カラーのもの、真四角に切られたものも多い。
外観上のバリエーション
記録特性
(録音特性などについては、​レコードプレーヤー#フォノイコライザー​、も参照)
音質の向上や盤面の有効利用を目的に、レコードの溝の​振幅​は(音の大きさが同じならば)周波数による変化があまりなくなるように録音されている​[19]​。​カートリッジ​として一般的な電磁型​[20]​の出力電圧は針先の動く速さに比例するので、このまま増幅すると高音の勝った音になってしまう​[21]​。そこで、録音時の​周波数特性​(多くはRIAA型)とは逆の特性をもったフォノ​イコライザ​を通し、平坦な特性に戻す。
イコライザはアンプやミキサに内蔵されるのが通常だが、廉価な機器に使われた圧電型​[22]​のカートリッジでは、出力は針先の​変位​つまり移動距離にほぼ比例するので、特別な回路を組むことなく、高音と低音のバランスが取れた音が得られた​[23]​
前述の通り記録・再生の特性が超高周波を含むか否かには疑問があるが、さらにカッティングの信号系統には(ON/OFF可能な)イコライザー、​リミッター​が含まれており、同じ音源のレコードとCDにさらなる音質の差を生じさせる原因となる。特に古い時代の音源がCD化(デジタルリマスタリング)される際、マスターの録音状態や劣化といった理由で​ノイズリダクション​などが施され、ここでも当時のレコードとの音質の差が生じている場合もある。
アナログレコードはプチプチ言う雑音などの味があると言われているが、記録特性の問題ではなく静電気や埃の処理などが原因である。そのため、適切に再生されればその様な音は混入しない。
他の類似媒体との比較
物理的凹凸、磁気、光学
カセット​、​オープンリール​などのオーディオテープが​磁気媒体​であるのに対し、レコードの基本設計(前提)は物理的な凹凸を利用した媒体である(レーザを利用して凹凸をピックアップする​レーザーターンテーブル​もある)。また、​コンパクトディスク (CD) は光学的な記録媒体である。
製造
テープ状の記録媒体はプレスによる製造ができないが、レコードはCDと同様プレスによる大量生産が可能である。
ピックアップ
レコードは針と盤との接触、それによって生み出される振動を利用した再生システムであるのに対し、CDなどは​レーザー​光の反射を利用した非接触の再生システムになっている。
音量による歪み
音の質を左右する要素はCDなどのデジタル再生では小さい音量ほど歪みが増えるのに対し、テープやレコードでは音量が大きいほど歪みが増える点。これも同じマスターテープでCDとレコードを生産しても同じ音にならない原因である。ステレオ再生では​クロストーク​の発生が避けられない問題もある。左右幅が縮まることでやはり音の鋭さや奥行きの再現が不鮮明になりやすい上、各​カートリッジ​ごとにクロストークに違いがある。
外周と内周の歪みの差
レコードはテープやCDと異なり盤の外周に対し内周で歪みが増えるという特有の欠点がある。正しく調整されたリニアトラッキング・プレイヤーを用いれば問題は無いが、ピックアップ部が弧を描いて動作する通常のトーンアームではインサイドフォースやオーバーハングずれの影響を解消する事は容易ではない。
外周と内周の帯域差
レコードは角速度(回転数)が一定であり、内側に行くほど線速度が遅くなっていく。そのため、内側に録音された音ほど高周波特性が悪く(帯域が狭く)なっていくという特徴がある。この問題はレコードの回転数を上げることである程度は回避は可能であるが、諸々の条件から必然的に限界が存在する。
その他
この節には​複数の問題があります​。​改善​や​ノートページ​での議論にご協力ください。
音楽が販売される媒体として、レコードは長い間、非常にポピュラーだった。このため、レコードがCDにとって代わられた現在でも、音楽を録音したものを制作、販売する会社は「​レコード会社​」と呼ばれる(世界的に見ても "〜Records" 表記のレコード会社が多い)。CDなどを販売する小売店が「レコード店」と呼ばれることも多い。​著作権法​でも「レコード」は第2条第5号にて「蓄音機用音盤、録音テープその他の物に音を固定したもの(音をもっぱら影像とともに再生することを目的とするものを除く。)をいう」と定義されており、ミュージックテープやCD、電子的な配信音源も同法では「レコード」である。
フランス人はレコードの発明者を自国のシャルル・クロであるとしており、彼の名を記念したACCディスク大賞がある (ACC : Academy de Charles Cros)。
元々多くのレコード盤には​帯電防止剤​が添加されているが、かつては盤の材料に帯電防止剤を大量に添加する東芝音楽工業(現 : ユニバーサル ミュージック合同会社​)のようなメーカーも存在していた。日本ビクターでは「スーパーレコード」、東芝では「エバー・クリーン・レコード」と称し、東芝では区別のため赤い半透明の盤(赤盤)にしていた。しかし経年劣化によりこの添加物が化学変化を起こすためか、久しぶりに聴いたら音が歪んでいたという指摘もなされている。概して日本盤は添加剤のせいでノイズや静電気は少ないが、盤も音も柔らかく寿命が短いとされる。
可変ピッチ記録のLPレコードは溝の疎密から音の大小が推定できるため、慣れると長い曲の聴きたいところを簡単に頭出しすることもできた。
実用性には乏しいが、一枚のレコードの片面に複数の音溝をきざむこともでき、再生してみるまで、そのどれをトレースするかわからない、という趣向のレコードを作れた(実際に、そのランダムさを利用した競馬ゲーム(「スーパーレコードゲーム競馬」「スーパーレコードゲーム実名競馬」)や占い(「​ルネ・ヴァン・ダール​の星占い/愛の予感」)のレコードが作られた)。また、​1994年​に​テクノ​DJの​ジェフ・ミルズ​が、盤面にループしている8本の音溝が刻まれており、再生すると4小節のリズムトラック8種類が無限に繰り返されるというクラブDJ向けの12インチシングルを発表している。
レコード盤の溝は一般には音質の良い外側から刻まれるのに対し、反対の内側から録音再生していく方式を採っていた用途もあり、円盤式トーキーのためのレコードや、テープレコーダの普及以前に放送局などで広く用いられた円盤録音機に多く見られる。なお、通常のレコード盤の変わり種としても、実際にジョークのレコードとして販売された例がある。TACETが2012年に発売したLP「oreloB」は、​モーリス・ラヴェル​の​ボレロ​を内側から再生するように収録されるなど、より良好な音質を得るためにこのような音溝が彫られることがある。逆に、後のコンパクトディスクにおいては、ディスクの内側から再生する方式が標準とされることになる。
食べられる材質で製造された「食べられるレコード」も存在する。
玩具メーカーの​バンダイ​が、​2004年​に『8盤(エイトばん)』と称する直径8cm、厚さ約2mmの片面で約4分再生可能なレコード(33 1/3回転)と、1960-70年代各メーカーが市場に投入していたポータブル電蓄を模した小型の専用プレイヤーを開発して販売していた。交換針は汎用のT4Pのものが採用された。そのため普通のポータブル電蓄でもピッチコントロール付きだと自己責任ではあるが再生可能であった。当時、レトロ商品のヒットが相次いでおり、バンダイ自身も​ガシャポン​フィギュア​の「​ぼくの小学校​」シリーズをヒットさせていた事などから、新たな昭和ノスタルジー商品として企画された​[27]​。レコードは​1950年代 - 1980年代の​アイドル歌謡曲​・​洋楽​や子供番組の主題歌を、オリジナルのまま復刻・縮小したもので、​おニャン子クラブ​(「おニャン子クラブ シングルメモリーズPart1」)・​チェッカーズ​(「チェッカーズ ディスコグラフィー」)・『​ひらけ!ポンキッキ​』(「ひらけ!ポンキッキヒットパレード」)・​1950年代 - 1960年代​の洋楽​ポップス​(「OLDIES THE BEST」)のシングル、​朝日ソノラマ​のソノシート(「朝日ソノラマセレクションPart1」)の復刻が発売された。しかし、片面盤のためカップリング曲は未収録で、しかもパッケージを開けるまで、何が入っているか全く分からない仕様で人気は出ず、商業的には失敗に終わった。音質はソノシート並み、ステレオで記録されていたが、専用プレイヤーは結局モノラルの機種しか出なかった。イベントなどで展示してあったこの玩具を、レコードのかけ方を知らない若者が内周から針を落とす、という光景も見られたという。
東洋化成​が2019年3月から展開している3インチレコードは、先述の8盤そのものである。改めて発売されたプレイヤーはCrosley製で​オーディオテクニカ​製のカートリッジが搭載されている。
高田渡​のシングル盤「大・ダイジェスト版三億円強奪事件の唄」は17cmのいわゆるドーナツ盤だが、スタジオ録音のA面は45r.p.m.、ライブ録音のB面は33 1/3r.p.m.と言う様にA面とB面で回転数が異なる。この様な変則7インチシングル盤が少なからずある。
SPレコード盤は、太平洋戦争期を中心とした戦時期に、​画鋲​などの日用品を製造するための代用材料として利用されていたことが知られている​[28]​[29]​
CD時代の現在においてもレコードの雰囲気を出すためにレコード針がレコードの溝をトレースする際に出るノイズを意図的に挿入した楽曲が製作される。ただ、ブックレットには意図的にレコードノイズを入れた事を記してあらゆる誤解に対処している。
CD時代のレコード
21世紀になってもレコードはわずかながら生産されている。日本では​東洋化成​、および​ソニー・ミュージックソリューションズ静岡プロダクションセンター​でレコードのプレスが行われ、いずれも新譜での限定生産、テスト・レコードの販売や過去の名盤の再生産も行っている。少ない枚数の製作をプレスやカッティングで行う業者もあり、ラッカーとビニールの素材選択に対応するなどバラエティがある。また高額ながらカッティング・マシンも​ベスタクス​からVRX-2000が発売され、個人がレコードを1枚からビニール/ラッカーを選んで作ることも可能である。またレコードからパソコンなどで​ノイズリダクション​処理を施しつつCD-Rに録音するサービスも行われ、その際の再生にレーザーターンテーブルを用いる場合もある。SP盤時代のものやマスターテープの所在が不明の音源を市販CD化する際も、上記と同様の処理が行われている。

レコード製作に携わる人々
基本的に、CDと同じである。
符号位置
日本においては、斜体のRを​○で囲んだ文字​でレコードを示す。
記号UnicodeJIS X 0213文字参照名称
🄬U+1F12C-🄬
🄬
レコード
脚注
[脚注の使い方]
  1. ^ “​レコードはどうやって音を出しているの?原理を簡単に解説! |” (日本語). www.science-kido.com (2018年1月25日). 2021年11月4日閲覧。
  2. ^ a b c d e 日本放送協会. “アナログレコード “世界的な人気” 生産現場はフル稼働”. NHKニュース. 2021年11月4日閲覧。
  3. ^ “​DJやレコード通がよく使う言葉「ヴァイナル」ってどんな意味?​”. snaccmedia.com (2018年11月10日). 2021年6月14日閲覧。
  4. ^ “​その儀式性と触れる喜びを侮るなかれ。ヴァイナルはかくしてデジタル時代にも生き続ける​”. wired.jp (2019年5月11日). 2021年6月14日閲覧。
  5. ^出品10万枚 音楽の宝探し 金沢駅で「秋の音盤祭」:北陸中日新聞Web​” (日本語). 中日新聞Web. 2021年11月4日閲覧。
  6. ^ “​会えなくても「推し活」、ホテルの部屋でライブ映像鑑賞…ミラーボールで盛り上げ : 経済 : ニュース” (日本語). 読売新聞オンライン (2021年10月27日). 2021年11月4日閲覧。
  7. ^ a b ピエール・ジロトー『レコードのできるまで』白水社、1970年9月10日。
  8. ^ “瓦版”に引っ掛けた洒落。​アナログレコードの音楽を手軽にデジタル録音できるプレーヤー - 日経BP セカンドステージ
  9. ^ 2億1800万ドル -なぜ今? アナログレコード大ブームの理由
  10. ^ アナログレコード人気再燃 ソニーが29年ぶり自社生産 2タイトルを21日発売 産経新聞 2018年3月17日
  11. ^ アナログレコード国内生産が16年ぶり100万枚越え。音楽ソフト全体は微減 - CNN
  12. ^ レコードの売り上げ、CDを抜く 1980年代以降で初めて - AV Watch
  13. ^ 100% Pure LP ユニバーサルミュージックジャパン
  14. ^ 超高音質LP 「100% PureLP」 12月発売! ユニバーサルミュージック公式リリース 2012年10月2日
  15. ^ A Short History of Twentieth-Century Technology
  16. ^ オーディオ50年史 4章1節
  17. ^ “100kHzまで対応のレコード「HD Vinyl」'19年発売へ。開発社CEOに聞くその可能性”​. PHILE WEB 2018年4月17日閲覧。
  18. ^ 菅野沖彦​「私のアナログ感覚」季刊analog、17号・18号
  19. ^ 「音楽では低音が大音量のため高音が雑音に埋もれないよう高いほうを強めている」といった説明がなされることもあるが、一般に低音楽器が大振幅であるのは事実としても、本質的な理由ではない。
  20. ^ 針先の位置変化で​コイル​を貫く​磁界​を変化させ、​ファラデーの電磁誘導の法則​により出力を得る方式。この法則では​起電力​(電圧)は磁界の変化の割合に比例するので、針先が早く動くほど出力電圧は大きい。
  21. ^ 高い音では振動するものが低い音より速く動いている。レコード溝の振幅が同一であっても、針先の振動は音が高いほど激しい。つまり針先の​速度​は音が高くなるほど大きくなる。
  22. ^ 物質に加えられた力を電圧に変換する​圧電効果​を利用している。得られる電圧は力の大きさに依存し、その周波数つまり変化の速さとは基本的に無関係である。
  23. ^ 変換に使用する物質(​圧電素子​)に加わる力は、針先の変位にほぼ比例する構造となっている。ゆえに出力電圧は溝の振幅の変位に比例し、録音された音の大きさが同じなら、周波数とは殆んど無関係である。なお素子の​インピーダンス​が容量性で、​内部抵抗​は周波数と共に小さくなることも与っている。
  24. ^ その15「食べるレコード」​、金沢蓄音器館、2010年6月。
  25. ^ 9月20日(木)おもしろ神戸ひょうご楽​、三上公也の“G”報アサイチ!、2012年9月20日。
  26. ^ Rake、チョコで作ったレコード“ChocoRake”製作大成功​、BARKS音楽ニュース、2012年2月15日 12:19:49。
  27. ^ 「8盤レコード」シリーズを2004年2月中旬に発売​、バンダイ、2003年9月1日。
  28. ^ 木村源知「戦時期における金属代用品の多様性と変遷―画鋲に着目した事例研究―」​『生活学論叢』Vol. 28, 1-15, 2016.3.31. 
  29. ^ 木村源知「戦時期における代用材料としてのレコード盤―画鋲の実物資料を用いた実証的研究―」​『道具学論集』Vol. 24, 14-26, 2019.3.31. 
参考文献
藤本正熙、柴田憲男・村岡輝雄・武藤幸一・佐田無修『レコードとレコード・プレーヤー』井上敏也、ラジオ技術社、1979年2月。​NCID BN03146347
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、​レコード​に関連するカテゴリがあります。
ポータル 音響・映像機器
外部リンク
最終更新: 2021年11月4日 (木) 22:47
Wikipedia
コンテンツは、特に記載されていない限り、​CC BY-SA 3.0のもとで利用可能です。
プライバシー・ポリシー
利用規約
デスクトップ
ホームおまかせ表示 付近 ログイン 設定 寄付ウィキペディアについて免責事項
言語ウォッチリストに追加編集