チュニジアの大統領

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チュニジアの旗 チュニジア共和国
大統領
رئيس الجمهورية التونسية
大統領旗
現職者
カイス・サイード(第5代)
Kais Saied

就任日 2019年10月23日
種類元首
政府の長(事実上)
呼称閣下
庁舎カルタゴ宮殿
所在地カルタゴ
任命直接選挙
任期5年(再選可能)
初代就任ハビーブ・ブルギーバ
創設1957年7月25日
(66年前)
 (1957-07-25)
俸給年額 90,380 US$[1]
ウェブサイトwww.carthage.tn

チュニジアの大統領(チュニジアのだいとうりょう、アラビア語: رئيس الجمهورية التونسية‎)は、チュニジア共和国元首たる大統領である。

チュニジアは1956年ムハンマド8世アル=アミーン国王ベイ)とするチュニジア王国としてフランスから独立したが、翌1957年に王政が廃止され、共和制に移行した。以下の一覧には、共和制移行後の歴代大統領が記されている。

選出[編集]

大統領は国民の直接選挙で選出される。任期は5年で、再選制限は無い。大統領選挙に立候補するには、40歳から75歳のチュニジア国民であり、父母および父方・母方のいずれかの祖父がチュニジア国民である必要がある。また、チュニジア以外の国籍(二重国籍)を持っていたり、イスラム教以外の宗教を信仰している場合は、立候補が認められない。

かつて大統領選挙の立候補者の年齢上限は70歳だったが、2009年の大統領選挙にザイン・アル=アービディーン・ベン=アリーが出馬できるよう、2002年の憲法改正で75歳まで引き上げられた。

権限[編集]

チュニジアは大統領制の共和国であり、大統領は国家元首であると同時に行政府の長も兼ねる。首相閣僚の任免権、軍の最高指揮権、国家緊急権条約批准権など多くの権限を持ち、国政に与える影響は極めて大きい。

大統領の一覧[編集]

大統領 所属政党 在任期間 備考
01 ハビーブ・ブルギーバ
حبيب بورقيبة
Habib Bourguiba
新憲政党 1 1957年7月25日
- 1959年11月8日
30年 + 105日
2 1959年11月8日
- 1964年10月22日
社会主義憲政党 1964年10月22日
- 1964年11月8日
党名変更
3 1964年11月8日
- 1969年11月2日
4 1969年11月2日
- 1974年11月3日
5 1974年11月3日
- 1987年11月7日
終身制
在任中に辞任
[注 1]
02 ザイン・アル=
アービディーン・ベン=アリー

زين العابدين بن علي
Zine El Abidine Ben Ali
社会主義憲政党 1987年11月7日
- 1989年2月27日
23年 + 68日
立憲民主連合 1988年2月27日
- 1989年4月2日
党名変更
6 1989年4月2日
- 1994年3月20日
7 1994年3月20日
- 1999年10月24日
8 1999年10月24日
- 2004年10月24日
9 2004年10月24日
- 2009年11月12日
10 2009年11月12日
- 2011年1月14日
任期満了前に辞任
[注 2]
0 モハメッド・ガンヌーシ
محمد الغنوشي
Muḥammad al-Ġanūšī
立憲民主連合 2011年1月14日
- 2011年1月15日
1日 大統領代行
(首相)
在任中に辞任
[注 3]
0 フアド・メバザ
فؤاد المبزع
Fouad Mebazaa
立憲民主連合 2011年1月15日
- 2011年11月18日
332日 大統領代行
(下院議長)
[注 4]
0 無所属 2011年1月15日
- 2011年12月13日
離党
03 モンセフ・マルズーキ
المنصف المرزوقي
Moncef Marzouki
共和国のための会議 11 2011年12月13日
- 2014年12月31日
3年 + 18日
04 ベジ・カイドセブシ
الباجي قائد السبسي
Beji Caid Essebsi
チュニジアの呼び掛け 12 2014年12月31日
- 2019年7月25日
4年 + 206日 在任中に死去
0 モハメド・エンナセル
محمد الناصر
Mohamed Ennaceur
チュニジアの呼び掛け 2019年7月25日
- 2019年10月23日
90日 大統領代行
(下院議長)
05 カイス・サイード
قيس سعيد
Kais Saied
無所属 13 2019年10月23日
- (現職)
4年 + 185日

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ クーデターにより失脚、政権崩壊。
  2. ^ ジャスミン革命により失脚。
  3. ^ 憲法56条の規定に基づき、暫定大統領への就任を宣言。憲法評議会が就任を認めなかった為、翌日に辞任。
  4. ^ 憲法評議会の指名(憲法57条規定)に基づき就任。

出典[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]