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2000年6月6日
加熱する米ゲーム市場,人気が高いのはどのサイト? ここAnchorDesk編集部内でゲームの達人と言えば,アソシエートエディターのChris Albrechtをおいてほかにない。 銃撃,爆撃,征服が始まると,誰もついていけない。 Chrisがもしほかの大勢と同様の行動パターンを取っているとするなら,彼がゲームに費やす時間は「1週当たり3時間17分」だ。これは,Yankee Groupの出した米国成人の平均ゲームプレイ時間。だがこれはあくまで平均値にすぎない。 Chrisとその同好の士たちは,ネット接続中,どんなサイトを訪れているのだろう。Nielsen//NetRatingsから独占提供されたデータでは,最も人気が高いのは「ign.com」,という結果が出ている。ign.comのサイトには,月間200万あまりのユニークユーザーが訪れている。また第2位は,わがZDNetのGameSpotがランクインしている。 以下,Nielsen//NetRatingsのアナリストTimothy Sean Kelly氏に,Playstation 2のリリースとゲームプラットフォーム戦争を控えた米国市場の情勢について解説してもらおう。 Chris,ハイテクゲームでは君にはかなわない。今度は子供用のゲームで勝負しないか? Nielsen//NetRatingsのTimothy Sean Kelly氏による分析私の家の屋根裏の隅のほうに,Searsブランドの「Atari 2600」と十数種類の関連ゲームがいまだに置かれている。 Atari 2600のデビューから20年以上経った今も,この製品が提供した技術の独創的が語り継がれている。だがこれらのゲームも,またこれらのゲームを楽しむためのPCエミュレータも,今なら数枚のフロッピーディスクに簡単に収まってしまう。 Atri 2600は,買収によって数年後には早くも時代遅れとなり,Colecovision,Commodore 64ゲーム,さらには後のAtariに追い越されていった。だが,幾度かの大掃除やガレージセールを経てもなお,私の家の屋根裏に残ったのは,いまだに動くAtari 2600だけだ。 そして西暦2000年の今年。数十億ドルの規模を誇る米コンピュータゲーム/ビデオゲーム業界は,次のゲームプラットフォーム戦争――つまりPlaystation 2のリリース――に身構えている。 Sonyはこの新ゲームプラットフォームを米国では2000年秋に出荷する。主要ゲームサイトはみな,ニュース,サービス,サポートの提供でリードをとり,世界数百万人のPlaystation/Playstation 2ファンを惹きつけようと必至だ。これらサイトの多くはまた,セガのDreamcastやNINTENDO 64,さらには新顔のMicrosoft xboxなどの競合するゲーム機のユーザーや,PCゲームユーザーの取り込みも狙っている。 ゲーム関連のサイトは,幅が広く奥行きも深いライフスタイル系のサイトから,特定のゲーム分野にターゲットを絞り込んだものまでさまざまだが,われわれNielsen//NetRatingsの調査では,コンピュータゲームおよびビデオゲームの分野で最も人気が高いサイトはign.comであるとの結果が出た。ゲーミングサイトというよりライフスタイルポータルに近いign.comの対象市場は幅広く深い。 男性にターゲットを絞ったign.comは,すべての主要ゲームプラットフォームに関するニュース,情報,レビュー,ヒント,裏技,ならびにコミュニティの機能を提供している。またコミックやビデオ,映画,SF,Maxim誌にヒントを得た「男性オンリー」エリアなどの関連分野にも足を伸ばしている。 今回のトップ10ではライフスタイル系のサイトとしてもう1つ,ugo.comを挙げることができる。ここのコンテンツはign.comほど奥は深くないが,よりすっきりと統合された環境を提示しており,関連ネットワーク内の他のサイトへのリンクも豊富だ。 今回のゲーム関連サイトトップ10には,第2のタイプとして,より業界にフォーカスしたアプローチでハードコアの技術系ゲームファンを魅了しているサイト群がある。gamespot.com,gamecenter.com,happypuppy.com,その他いくつかの特殊ヒント/裏技情報サイトがこれにあたる。 これら第2タイプのサイト群のリーダーとしてトップ10の第2位に輝いたのがZDNetのGameSpotサイト。このサイトはスタンダードなレビュー,ゲームガイド,関連リンクなどに加え,ビデオ,スクリーンキャプチャ,その他のリッチメディアコンテンツも豊富に提供している。ZDNetのこれ以外のサイトもそうだが,GameSpotでは,ゲーマーが次に購入する製品を決めるのに役立つ価格比較ツールが提供されている。 ベンダーサイトで今回トップ10入りを果たしたのは,任天堂のサイトのみだった。同種の他の多くのサイトと同様,nintendo.comはNINTENDO 64プラットフォーム関連のニュースや最新ゲームなど,幅広い内容のコンテンツを提供している。 このサイトではNINTENDO 64用ゲームの客観的なレビューなどは期待できないが,ヒントガイドや裏技情報は充実している。また特筆すべきこととしてnintendo.comは,今回のトップ10の中で,最も若い層から人気を集めている。同サイトを訪問する人の6割近くは18歳未満。 今から数カ月後,ゲームプラットフォームをめぐる戦いはさらに加熱しているだろうが,これらゲーム関連サイトの「エリート集団」が,今後も引き続き膨大なゲームファンを惹きつけていくだろうことは間違いない。熱狂的なゲームファンもゲーム初心者も,購入すべきシステムのヒントを得るために,あるいはプレイすべきクールなゲームを探すために,これらサイトを訪れるだろう。そしておそらくは,屋根裏のAtari 2600の隣に次は何が置かれるのか,その決断が下されるのだ。 [Neil Strother, ZDNet/USA] |
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