【ローマ】ミラノ地裁は15日、権力乱用と未成年への買春行為の罪に問われているイタリアのベルルスコーニ首相について、公判開始を決定した。
同地裁のクリスティーナ・ディセンソ判事は、ベルルスコーニ首相がモロッコ人少女カリマ・エル・マフルーグさんに対する買春行為を行った証拠は十分にあるとの判断を下した。また、同判事は、2010年5月に同首相が、当時窃盗事件で拘束されていたマフルーグさんの釈放を求めて警察に圧力をかけたとされる点についても、起訴に踏み切った。
ベルルスコーニ首相の弁護士は15日、首相がすべての容疑を否定しているとの従来の主張を繰り返し、この裁判を刑事裁判から政府関係者を対象とする特別裁判に切り替える請求を行う予定だと述べた。
初公判は4月6日の予定。また、同判事は、予審を省いて裁判の迅速化を求めていた検察側の要求を認めた。