東京都中央部の文京区と練馬区で掘削された温泉井,「豊島園温泉井」と「
東京ドーム
温泉井」の石灰質ナンノ化石調査を行い,地質年代の決定と房総半島に分布する最上部新生界との対比を行った.産出した石灰質ナンノ化石群集は,
東京ドーム
温泉井の下部で下部鮮新統~上部鮮新統に,中部以浅で1.21~1.73 Ma間の下部更新統に対比されること,豊島園温泉井で最下部を除く大部分が1.21~1.73 Ma間に対比されることを示す.これらの結果は,江戸川区内で認められた大田代層と梅ヶ瀬層が,より西方に位置する
東京ドーム
および豊島園地域までは分布せず,東京都中央部では黄和田層およびそれ以下の地層のみで構成されることを示す.
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